こんにちは。
Wand Design、菊池です。
日々、デザインをして生活しています。
見た目だけの制作物はいくらでも作れます。
目的を果たす制作物を作るにはどうすれば良いのでしょうか?
をテーマに当面は語れればと思います。
これから記す情報が皆さんの頭の片隅に残り、何かを作る際にほんの少しでもお役に立てばと思います。
さて、前回のコラムと少なからず繋がる内容です。
もし、あなたがチラシを作る依頼を受け、お客様・クライアントと打ち合わせをするとしましょう。
打ち合わせの中で、
これは何語で作りましょうか?
という言葉はまず出ないと思います。
何故でしょうか?
そんなの当たり前じゃニャいか!
と思うかも知れませんが、そんな事はありません。
しかし、そう思った思考の底にあなたの制作技術を磨く、素晴らしいヒントが隠されています。
当たり前は存在しない。
ちなみに私が以前いた職場では、外国人観光者向けの制作物の依頼が多くある時期がありました。
当然、文字表記も配慮され、1つのチラシを言語違いで数種類作る仕事もありましたし、1つのメニューの中に日本語・英語・中国語・韓国語がビッシリと表記しなければならないものまでありました。
この場合、
「何語で作りましょうか?」
はちっともおかしい言葉ではありません。
これはクラブイベントのチラシです。
このイベントは日本で行われ、出演者・来客ともに日本人を想定していますが、言語は英語しか使われていません。
いつか語ろうかと思いますが、「かっこいい」「クール」な印象を与える効果として、英語が使われる場合もあります。
この場合においても、
「何語で作りましょうか?」
はちっともおかしい言葉ではありません。
大切なのは想定するということ。
最初に書いた日本語で作るか否かの疑問に対して、
そんなの当たり前じゃニャいか!
は至極当然の反応かと思います。
何故なら私たちは「日本語で作るのだろうな」と無意識に察するからです。
「察した」は「想定した」ということ。
あなたは
ここが「日本」で
「日本語が第一言語の国」で
「クライアントも日本人」で
「お客さんも日本人」。
海外の言語で作るだなんて想定もしていない。
制作物は日本語で作ってしかるべきだろうという「想定」をしたのです。
たいていの場合、その想定で間違っていませんが、状況によって例外はいくらでもあり、その「想定」はくつがえります。
そして、適切な想定を持つこと。
極論として日本語の例を挙げましたが、
打ち合わせをする際、モノを作る際にはいくつもの「選択」が待ち構えています。
- ビジネス系のチラシだから寒色系で作ろう。
- 日本文化を伝える広告だから明朝体や毛筆体を使おう。
- おもて面でも書いたから重複するこの情報は不要だな。
想定することは大切なことですが、ケースバイケースであなたの培ってきた常識といったものは簡単に崩れます。
常識に捕らわれず、一つ一つの自分の「想定」を前に
本当にそうだろうか?
という疑問を常に持ち、向き合ってください。
その視点が鋭くなればなる程、あなたのデザイナーとして、仕事人としての腕は確実に上がっていくと思います。
以上、ご精読ありがとうございました。
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